整骨院運営【連載コラム】あなたにもきっとできる!【マーケティング】実践講座「その2」

自分とは関係ないと思われがちなのが、「マーケティング」なのです。

あなたもそう感じていませんでしたか?柔整業界の規制緩和から約20年経った、治療院乱立の時代だからこそマーケティングを

マーケティングは非常に単純。その前に、あなたの考え・夢を掲げましょう!理想なきところにマーケティングは活かせません!

ケイズ会員マーケティング
専属講師 豊島 猛利
Improve代表。船井総合研究所在籍中、日本で初めて治療院コンサルティングをお披露目する。退社後、整骨院グループにて3年間で1億4千万円から2億8千万円にした実績もある。

たかが、「コンセプト」されどコンセプト
整骨院などのホームページのトップページなどをみていますと、コンセプトを打ち出しているところがあります。
例えば、「当院のコンセプトは、施術は当然ですが、歪みの原因となるストレスの緩和、心の問題、カウンセリングやヒーリング技術で総合的に元気になってもらう事です」というのが、あったとします。
「確かに現代社会にはストレスが多い、それで心から来ている症状も多いかもなぁ」「心も癒してくれるそんな整体院があってもいい」こう思ってはいけません。
多くの治療家は腕に自信があって、患者様を治して、楽にしてあげることが仕事であり生きがいだと思います。
そして、独立すると雇われ時代に描いていた自分の城を手にしてその中で自分の思い通りのコンセプトで治療院経営をしています。
それぞれの治療家がそれぞれの考えのもと、独自の治療、手技を開発したり、独自のほかのエッセンスを取り入れ自分のコンセプトにあった治療院を作り上げます。
当然、自分のコンセプトが最高だ、自分のコンセプトは「どんな患者さんもわかってくれる!」「これが伝われば繁盛して、地域一番になれるはずだ!」と、思っている方たちが本当に多いです。
自分の治療院のコンセプトと技術が地域の見込客に受け入れられて、患者様が喜んで、友人、知人を紹介してくれる・・・
もちろん、そのコンセプトが実際にその地域の住民に受け入れられて大繁盛しているならば、それはそれで、成功です。
しかし、実際に顧客視点に立っていない、時流、ニーズに沿っていないコンセプトを掲げている治療院はうまくいってないケースが多いのです。
コンセプトには2つの落とし穴があるからです。
1)そのコンセプトが時流や市場のニーズとズレている場合
これは実際によく起こっています。どうしても治療家さんというのは、技術一辺倒になりがちで、患者様の視線で自分の治療院を客観視できないケースがあるからです。
つまり、自分ではよいと思っているコンセプトもお客様が望んでいないということです。
当院のコンセプトは○○です。○○を理解してくれる患者様がたくさんほしいし、そのコンセプトのまま繁盛するのが最善です。
でも、お客様が求めるコンセプトとズレが生じている場合は、まったくもって選ばれることがありません。
コンセプト作りは自分のこだわりよりも顧客視点の望むコンセプトに合わせていく事が重要なのです。
正直な話ですが、自分なりのコンセプトを作りだすよりも、既に繁盛している治療院を研究してそのコンセプトを真似して自分流に少しずつアレンジしていくほうがいいと思います。
自分のこだわりからコンセプトを作るのではなく、既に受け入れられているコンセプトを徹底的にパクって(TPP)、少しづつオリジナルを入れていく事が重要です。
2)コンセプトは「伝えなければならない」ということ
次の問題として多いのが、コンセプトや自分のこだわりが強すぎて、それを伝えることをおろそかにしてしまうことです。
コンセプトとは「あり方」です。存在価値をお客様、競合に知っていただくのです。つまり地域住民、既存客、競合に自分は「こうする」と宣言するのです。
しかし「コンセプトが大切だ!」という事で、積極的に仕組み活動をしていかないケースが多く、結局は「まだ治療技術が足りない」とか「もっと独自のコンセプトを・・・」と逃げに入ってしまうことです。
「まだ治療技術が・・・コンセプトが・・・」とかいっている暇があったら、ホームページを作ったり、チラシを配布したりしたほうが、よっぽどマシではないかと思います。
結局、コンセプトや治療技術など自分が得意で、好きなものに傾倒して、認知、集客活動や販促活動をおろそかにしているのです。
大切な事はコンセプトが優れているかどうかよりも、それを伝えることを最優先するということです。
【内側ばかり見るな、外を見ろ!】
そのあなたのコンセプトはたくさんの人に見てもらわなければ意味がない事に気づきましょう。
まとめますと、
❶コンセプトはお客様が求めるものなのか考える。繁盛しているところのコンセプトを真似て、自分の言葉で作ったほうが早い。
❷どんなコンセプトも広めないと意味がない。認知・集客活動を最優先しましょう。
(文責:豊島 猛利)(K`s Magazine7月号より転載)